新鮮な糸島野菜を使用して

福岡一美味しい朝食を目指しています、ホテルマリノアリゾート福岡の

レストランブルシエールのソムリエよっしーこと吉田です。

 

毎年11月の第三木曜日はボージョレ・ヌーヴォーの解禁日です。

今年は19日となっております。

ではボージョレ・ヌーヴォーとはなんなのでしょう？

なんとなく分かっていても説明できる方は意外と少ないかも。

改めてよっしーによる解説を。

「ボージョレ・ヌーヴォーとは」

まず、ボージョレとはフランス・ブルゴーニュ地方の南に位置する

地区名です。

ここは約10の村からなる地区ですが、ここがボージョレ地区。

ここボージョレ地区ではガメィというブドウ品種で赤ワインを

造っているのですが通常のワインとは別に、毎年9月～10月に

摘み取ったブドウを特殊な醸造方法でわずか1～2カ月で

ワインを造ります。

これが、ヌーヴォー。（ヌーヴォーとは「新しい」の意）

普通ワインは半年か1年ぐらいかけて造られます。
（長いものでは数年間、樽熟や瓶熟させることも）

ですから、ボージョレ地区では通常のボージョレワインとは別に

ヌーヴォーを特別に造っているのです。

ボージョレ地区のワインが全部ヌーヴォーではありません。

またヌーヴォーを熟成させると通常のボージョレワインに

なるわけでもありません。

醸造方法も味わいも異なります。

[caption id="attachment_54" align="alignnone" width="169"] ボージョレ地区
ムーラン　ナ　ヴァン村産の赤ワイン。ヌーヴォーではない。[/caption]

 

元々ボージョレ・ヌーヴォーとはその年のワインの出来を判断する

試飲的な意味合いとその年の収穫や醸造を祝う祭り的な要素が

マッチして流行するようになりました。

特に日本では、古来より新米、新酒、初ガツオなど新物を

ありがたがる風土があったために

80年代半ば頃よりブームが沸き起こりました。

地理的にも日本は欧米よりも日付が早く変わる為、

本場フランスより早く飲めるという優越感もあり、

そのブームに拍車がかかったようです。
（解禁日の11月の第三木曜日というのは世界共通ルール！）

現在でもボージョレ・ヌーヴォーの輸出量の半分以上は日本です！

2003年をピークにブームは下火になったかと思いきや

2000年代後半には安価なペットボトルの参入により

一時息を吹き返します。

最近ではまた下火になりつつありますが、

実はヌーヴォー自体の質はかなり向上しています。

というのは、ブルゴーニュのトップ作り手が

最近ボージョレ地区のポテンシャルの高さに気が付き、

続々とこの地でワイン造りを始めたからです。

ブルゴーニュのトップの技術力（すなわち世界でも最高峰の技術）

を用いて造られるワインがまずいわけございません。

もちろん、既存のメーカーの技術もそれに伴い、

かなりの進歩をみせました。

結果、現在は20世紀よりおいしいヌーヴォーが飲めるという事です。

 

さて、　今年の味はどうなのでしょうか。

ボージョレワイン委員会によると2015年は

「記憶に残る素晴らしい出来栄え！」そして「フルーティー」と

予想しています。

これが、本当なら期待できます。

昔飲んでそんなにおいしく感じられなかった方々、

ぜひ今年のヌーヴォーをお試しください。

そして今年のフランスワインの行く末を占ってください。

「ブルシエール」にて19日よりお飲みいただけます。

1Glass　￥1,000　　　1Bottle　￥6,000　にて

少量入荷の為お早めに！！

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｂｙソムリエよっしー

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